2009年 2月 14日(土)午前 6時 7分
いよいよ、昨日は、「講談毎日亭」の千秋楽の日でした。それを記念して、いつもより、10分だけ、職場を早く出て、「大長今」で晩ご飯を食べました。昨夜は、ユッケジャンでした。このお店では、ユッケジャンしか食べたことがないのです。ユッケジャンが、おいしいものですから、そればかりを食べています。テグタンが、メニューに入っていますから、今度は、それを狙いましょう。
ところで、昨夜の講談ですが、「高橋於伝」は、後藤吉三の妾になった於伝に対し、酔っ払ったガマ半が、過去の話を喋り出し、悪事が明るみに出るということで、父親殺しへと発展するものでした。何か、そこに至るに仕掛けがあるのかと期待していましたが、それは外れました。殺したあとは、処刑の描写があり終了となりました。実父と交わり、そして、その実父を手にかけるがゆえに、「毒婦」と言われる高橋於伝ですが、「毒婦」という言葉で引っ張られる部分が、かなりありましたが、そこには、これほどまでに、悲しい物語があるとは思いもしませんでした。ただ、1週間の続き読みにするには、ちょっとネタが少なかったかもしれませんね。今から考えてみますと、於伝と浪之助が、江戸に上るときの、途中であった寺の挿話は、南青くんが、時間の関係で放り込んだものかもしれませんね。「双子の犯罪」の全貌が、昨日、初めて判りました。なんせ、南湖の口演になると、ダウンという構図が続いていましたから。丈治が、次郎吉を殺し、次郎吉になりすますのは、替え玉殺人だったことが判りました。最初は、素行不良の次郎吉にそそのかされて、ちょいワルをしていた丈治ですが、徐々に、店の金を使い込み、どうしようもなくなり、その罪を次郎吉になすりつけ、且つ、自分は死んだことにしようというものでした。また、フランスで、お類に目を付け、丈治は、我が者にしようということで、その夫英三郎が、お類を裏切っているという芝居を打って、お類に英三郎を殺させようとするのですが、お類が、結局、それができずに、一切の話を英三郎にしたところから、丈治の悪事がばれ、イギリスに逃げ帰ったところで、替え玉殺人もばれていて、簿縛され、死刑判決が下ります。その処刑の3日前、沢辺男爵(お類の父親でもある)が、丈治に呼ばれ、監獄に行くと、男爵の実子だと告白されます。双子の母親お千が丈治に面会に来て、その話を、丈治に伝えていたのです。丈治が、男爵を喚んだわけは、身よりのなくなるお千の行く末を、男爵に頼むということでした。ここで、ようやく3人の親子が、お互いを確かめあいますが、それは、丈治の処刑3日前であり、且つ、丈治の罪状は、双子の兄弟を殺した罪でだったというわけで、こうやって全貌が判りますと、実によくできた話だということが、良く解りました。最後は、人情噺めいた部分も含んでいて、南湖が、よくできた話というわけが解りました。黄門様は、三十石の中で、自分に対する悪評を聞きます。と言っても、かなりこじつけっぽいものです。本当は、とっても、気の毒な人がいて、なんとかならないかと思ってるときに、黄門様が、大坂を通るという噂が流れたのだが、全然つかまらないために出た悪評だったのです。昨日の口演は、むしろ、気の毒な人の様子を、ご老公に語る部分が主眼で、聞き終わると、黄門様が、いきなり「三十石船を大坂に戻せ、私は水戸黄門だ」と言うものですから、偽黄門として、突き出されそうになりますが、大坂城代が、黄門様と認知すると、あとは、黄門様によるお裁きとなります。肝心の、気の毒な話と言いますのは、善意の医者が、女郎屋がさじを投げた病身の女郎を、治療をして回復させると、再び女郎屋に連れ戻してしまうという話です。南海さんの「水戸黄門関西漫遊」は、結局、奈良も京都にも行かずに終わりましたが、悪のりの黄門様がおかしくて、そして、大坂城代になぞらえて、橋下知事を、けちょんけちょんに言うのがおかしくて、ホントに楽しい講談でした。今回は、3人のネタに変化があり、そして、山が最後の方にあるネタでもありましたから、ホント、毎日、楽しい思いをさせていただきました。次回は、5月です。
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