2009年 3月 21日(土)午前 1時 31分
一昨日、昨日と、仕事のため夜遊びには行けずの状態。悲しい現実でした。今日は、一転、三部構成です。昼間の繁昌亭、夜の映画二連発というラインナップでした。まず、繁昌亭は、雀松の初登場の週でしたので外せなかったのです。その繁昌亭の番組は、雀五郎「看板のピン」、阿か枝「延陽伯」、恭瓶「風呂敷」、チョップリン「コント」、春雨「ふぐ鍋」、都「初天神」、(中入り)、朝太郎「マジカル落語」、雀松「マキシム・ド・ゼンザイ」、つく枝「桃太郎」、松枝「寝床」というものでした。雀五郎は、10分丁度に、マクラも入れてまとめました。雀五郎も、繁昌亭昼席初登場ですが、毎日、ネタを変えているようです。大したものです。阿か枝は、マクラで、小学校での公演経験を披露、何度目かになるマクラですが、いつも笑ってしまいます。それに、ネタで勝負する姿勢が嬉しい人です。新たなくすぐりを工夫するというよりか、既成の台詞に工夫を加えてくれます。ますます、阿か枝の口演には、目が離せなくなってきています。延陽伯の名前を言っている間に、お経に変わっていくスピードの変化は、見事でした。恭瓶のネタは、大阪では、あまり演じ手の少ない噺。前半のもったいぶった叱りの言葉からすると、肝心の風呂敷を使って下げに連なる部分が、あまりにも呆気なさ過ぎの噺です。でも、そのわけの分からない叱りの言葉に困る女がおもしろかったですね。恭瓶の好演といえますが、このネタ、間男の噺じゃなかったでしたっけ? なんか、その辺が曖昧になったのは遺憾です。チョップリンって、黄紺も名を知ってるコンビですが、なんか頼りなかったなぁ。どんな味わいがあるのかも掴めませんでした。どうも、この辺から、自分の体内温度が下降気味。春雨の虚弱体質を売りにするマクラに相応しい高座から、またかと思ってしまった「初天神」と続くと、どんどん下降は止まらずでした。その気を変えてくれたのが、朝太郎。持ちネタのパターンを変えたもので、聴く者も気分一新です。そして、お待ちかね雀松。「マキシム、、」に当たるとはラッキーです。黄紺は、なぜか、このネタに当たったことはなく、めっちゃお得な気分になりました。噂どおり、聴いている内に、胸が悪くなってくるとは、よく言ったものと感心しながら聴いておりました。つく枝の「桃太郎」は、えらくテンションの高いものでした。こんなつく枝は、あまり聴いたことはありません。特に、親父さんのテンション、おかみさんは、ネグリジェを着て、夫を待っているという設定。おまけに、パンツまで脱いでいるというもの。これは、過激。珍しいです、こないなつく枝。松枝の「寝床」は、ご近所回りの報告は、カットして始まりましたが、とにかく、最初から最後まで、同じようなテンションで流れる流れる。あまりにも流れ過ぎて、幾つかの節目となる場面転換も、メリハリがつかないほど。これは、あかんでしょう。言葉の洪水を浴びるような感じになっちゃいました。そんなで、今日は、幾つかの山と谷がはっきりとしていたかな、そして、お目当ての雀松、つく枝、阿か枝、雀五郎という噺家さんは、期待通りの結果を残してくれたと思います。
繁昌亭がはねると、南森町でおなじみのネットカフェで、1時間半あまりの時間調整。夜は、堺筋線・中央線を使って、九条に移動。今、シネヌーヴォで「大阪アジアン映画祭2009協賛企画」として「中国映画の全貌2009」が行われているのです。今日は、香港映画を、2本観ました。まず、1本目は、「パテイシィエの恋」という映画です。香港のイタリア料理店で働く人たち、及び、そこに集う人たちの恋模様が描かれていきますが、主演の二人は、そのお店で働く二人。その二人は、お互い違う相手に恋をしているのですが、それぞれ、ニ岐をかけられているという設定ということからも判るように、かなり奔放な恋模様が描かれていきますが、この設定からして、先が読めてしまいます、簡単に。話が小さいのと、さほど意外性のある展開ではないなか、救いと言えるのは、女優さんが、いいですね。カリーナ・ラムと言います。彼女の雰囲気に、映画のテイストが統一されており、その女優さんのために作られたっていう感じの映画でした。おしゃれな映画を目指そうとして、おしゃれに成りきらなかったっていうところです。
引き続き2本目の映画「イエスタデー・ワンスモア」を観ました。アンディー・ラウ主演のラヴ・コメディーと言えばいいのでしょうが、途中の肝心なところで、ダウンをしてしまい、そこかしこで、どのように辻褄が合っているのかが解らなくなってしまいました。泥棒夫婦が、分け前のことで、離婚をしてしまい、別れた妻の方は、宝石目当てに一人の男に接近をします。別れた夫も、同様に、同じ宝石を狙っています。また、狙われている宝石を持つ方も、かつては泥棒だったというように、主役級は、全て泥棒だという設定の映画です。そういった泥棒稼業をする中で、二人の関係というのは、決して壊れてしまった関係ではないことが、観る者にわかってくるのですが、双方に、お互いに伝えあってない病気があるという話になるあたりから、ダウンしたためにあやしくなってきます。宝石や金ではないものの大切さというところに収斂はしていきますが、泥棒の勢揃いという設定がおもしろく、二人がじゃれあうように盗り合うなんて場面なんかで楽しませてくれる優れものの映画と看ました。それだけに、途中のダウンが惜しまれる映画でした。
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