2009年 5月 16日(土)午前 0時 22分
今夜は、ちょっと間が空いた演劇鑑賞の日です。本当なら、今日から始まった講談毎日亭に行くところなのですが、うっかり間違って、芝居の前売り券を買ってしまったものですから、雀のおやどは、明日からということになりました。うまく、講談の公演日時と重ならないように調整をしなければと思っていながら、こういったミスを、年に2〜3回やっちゅいます。で、今日、行ってまいりましたのは、伊丹のAIホール。去年の夏だったかな、「デス電所」の公演以来だと思います。今日は、こちらで、「スイス銀行」という新たに設立された劇団の旗揚げ公演「地球のみなさん、悪く思わないでください」があったのです。かなり開演前から眠たく、実際に、途中、眠気に負けてしまった時間帯があったのですが、筋立ては、幸い外すことなく見ることができました。舞台は、学校の修学旅行のさなかに設定されています。賭け卓球に興じる教師、教え子の女の子の話で盛り上がる教師に、難題が降りかかってきます。生徒が、宿の近くで無銭飲食をしたために、平謝りに謝るハメとなります。一方、行きのバスの中で、バスガイドの財布がなくなるために、質の悪いバスガイドは、それをネタに、教師たちを強請にかかりますが、その凄腕はプロ級です。そんななか、ある教師に、女生徒からと思わせる手紙が届きます。それには、時間と場所が指定され、会いたい旨の文が認められていました。女生徒の噂で盛り上がるような教師ですから、かなり動揺するとともに、ある種の期待すら抱いています。そういった事件が、最後に見事に結びついていきます。そういった、ばらまいた、一見関係のないような出来事が結びつくという、仕掛けのバラしの妙が冴えるだけではなく、人間が、人間に復讐するということがあるならば、何を、人間から取り上げればいいかなどというメッセージ、それは、人間にとって大切なことは何かを説くメッセージになっていました。「スイス銀行」という劇団は、経験豊かな二人の女優さんのユニットですが、客演として迎えた役者さんは、関西の演劇界をリードする面々、さすが、名前に恥じない好演で、舞台を盛り上げていました。作家は、どうやら専属ということで、桝野幸宏が書いています。
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